日本遺産「琵琶湖とその水辺景観」構成資産
とうがくざん しょうごんじ
東岳山 正嚴寺
伊庭集落には、真宗佛光寺派の妙楽寺と門内四ヶ寺があった。元文四年(1739)妙楽寺の転派以降、これらは本願寺派に転派したが、妙楽寺と門内四ヶ寺の門徒のうち百三十余戸は、本願寺派に転派することをよしとせず、真宗佛光寺派にとどまることとした。
このことについて、本山佛光寺はこの百三十余戸の忠義 に報い「伊庭道場」を建て三代にわたって輪番を派遣し、 本尊・光明本尊(東近江市指定文化財)・門主念持仏等を下付し支援した。その後三代目輪番の正慶(しょうけい)が当寺にとどまり、初代住職 となった。
明治六年(1873)に葦葺本堂に落雷し全焼したが、多くの寺宝は難を逃れた。現在の本堂は、明治二十七年 に竣工したものである。
境内には、織田信長の人質となり、伊庭集落の安寧と 水利を守った川原崎助右衛門尉(かわはらざきすけえもんじょう)を顕彰した愛郷流水碑(あいきょうりゅうすいひ)が 建立されている。
日本遺産「水の文化」東近江市地域協議会
(出典:日本遺産魅力発信推進事業で作成された境内看板より)
正嚴寺 本堂内