職人に学ぶ伝統工芸、日本の和アート。漆工(しっこう)職人集団の古一(こいち)漆工。

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金箔押し

仕上げの箔押し

こんにちは、匠工房こいちです。今日は一日雨ですね。関東の方は雪のようです。今日は全国的に冷えますね☔
皆さん、先日の節分はどのように過ごされましたか?

今回は箔押しについての記事です✨
匠工房こいちでは主に漆塗りを行なっていますが、漆塗りを終えれば仏具や仏像は完成! では、ないようです( ゚Д゚)(完成の時もあります!)

お寺の仏具・仏像などを拝見すると、漆塗りの黒や朱色だけの色味の物は少ないように感じたことはありませんか?
そう、金色の金具や金箔で美しく装飾されているものや、青い髪(螺髪)をした仏様、赤や緑の衣を纏った仏様をご覧になったことがもしかしたらあるかもしれません。
例えば有名な寺院のひとつ、三十三間堂の観音菩薩像などはキラキラと煌びやかですね°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

仏具や仏像は漆塗りのあと、金箔張りや彩色などの仕上げを施されることがあります。
金箔の場合は箔屋さんに、彩色の場合は彩色屋さんにお願いすることになります。もちろん、蝋色(呂色)仕上げの場合は蝋色屋さんです!

箔屋さんのご厚意に甘えまして、弟子四人で金箔押しをさせていただきました(*’ω’*)
金箔は、箔下という種類の漆を塗った上に押します。箔下漆はマットな感じの黒色です!

まずは金箔を押す場所に漆を塗りこみます。その後、布地で拭き取ります。摺り漆の手順と少し似ています(*´▽`*)
ここで塗る漆が金箔を張り付けるための接着剤になるんですね!
その後、必要な分の金箔(シート状になっています)を切り出して、上に置きます。金箔は本物の金を使用していて、なおかつ吹けば飛ぶほど軽いです! 実際に触れさせていただいて、驚きました! まさに紙より薄い、ですねΣ(・□・;)
なので、貴重な金箔を無駄なく使うためにも都度切り出すようです。

ふわっと乗せた金箔を真綿で上からギュッと押していくと、しわもなく綺麗な金箔張りへと変化してゆきます!

   ← まだしわのある状態                       綺麗に箔押しされたあと →
箔屋さんのご厚意でたくさん金箔を使わせていただきました:;(∩´﹏`∩);: ホントの職人さんは貴重な金箔をこんなに使いません( ノД`)
難しい! と言いながら弟子四人、ご指導いただきつつ頑張りました(* ´艸`)
薄くて柔らかい金箔を、箔押しを施す場所に乗せるのが難しかったです。あまり時間がかかってしまうと最初に塗った漆が乾き始めてしまい、接着効果が薄まってしまうのだそうです。だからと最初に漆をたっぷり塗るのもダメなのだとか……難しい!(´;ω;`)
職人さんはさすがプロ、きっちり無駄なく金箔を切り出して、素早く綺麗に金箔押しをされていました✨
職人が職人たるゆえんと風格を感じます(*´▽`*)
この金箔押しが終わりましたら、次は飾り金具をつけることになります!(それはまたいずれ……。)

塗師屋の弟子ですが、金箔押しに触れさせていただくという貴重な経験ができました。箔屋さんには大感謝です。
普段は漆塗りが終わった時点で、お預かりした品物はほかの職人さんのところへ行くことが多いので、仏具や仏像としての完成した姿を見ることがほとんどありません。
今回、漆塗りを終えた次の工程を実際に見せていただき、体験することができてとても嬉しかったです。
仏具や仏像ひとつひとつは、様々な職人さんがいるからこそ完成するんですね。たくさんの工程と手間暇がかかっていることを改めて実感しました。

匠工房こいちの伝統工芸教室でも、金箔押しの教室をいずれ開催したいと考えております。
今現在は、蒔絵教室体験(無料)の参加者を募集中です!(金箔押しはいつの日か!)
この記事のように、実際に伝統工芸を皆さんにも体験していただけたら嬉しいです。
ご興味のある方は是非ともご参加ください! 匠工房こいちの伝統工芸教室でお待ちしております!

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