
今回、広島の寺院で新たなご本尊をお迎えされるにあたり、阿弥陀如来像をおつくりさせていただくお仕事のご縁を頂戴いたしました。写真は、仏師による荒彫りが終わった今年1月末頃のものです。
読んで字の如く、荒く掘られた状態ではあるのですが、お顔や光背の美しさはもちろん、蓮華座の蓮の花一枚一枚、下部の反花(かえりばな)に至るまで、とても精巧というか繊細に掘られているのがおわかりいただけると思います。


写真では、今一つスケール感が伝わりにくいですが、高さは5尺ほど、約1m50cmぐらいのお大きさになります。
今年10月に行われる落慶法要(らっけいほうよう:寺院の新築や修理の完成を祝う法要)に向け、仏師、親方はじめ携わる人間の気迫とは反比例していくようにどんどん柔らかいお姿になられていく阿弥陀如来像。
また次回、この阿弥陀如来様の内部に絹本を納めるときの様子などご紹介できればと思います。この時をご紹介できないとなると、次回それを目にできるのは300年後、いやもしかしたら500年後になるしれないですからね。
